薬学部の研究室配属について,研究を楽しむ学生から
そろそろオープンラボも近づいてきた?ので
研究室配属を控える後輩に向けて,一つ書いてみようと思います.
自分の大学では4年次から研究室に配属されます.
研究室というのはそれぞれの大学の先生が
自分の研究を遂行するために持っている部屋です.
教授,准教授,講師,大学院生(全員ではない)は研究費を国に申請して,
自分の研究を行います.
研究成果は学会で発表したり,論文に書いたりして世界に共有され,
そのような知見の積み重ねで新しい発見が生まれます.
研究室は常に新しい知見を発表し続けなければなりません.
研究室に配属されるということは,
その世界に共有される仕事の一翼,一片を担うということです.
そういう感覚を是非味わってもらいたい.
しかし,研究が面白くないと感じる学生は多いです.
博士課程に進学する身としては寂しいのですが,
理由の1つが以下のようなものかと思います.
---------------------------------------------
研究費がもらえるかどうかは申請書にかかっていて,
全員がもらえる物ではありません.
従って,研究費には限りがあります.
ですから教員としては無駄な失敗はしたくないわけです.
そうすると自ずと実験初心者の学部生にいろいろとアドバイスしなければならなくなります.
コアタイムと呼ばれるものも存在し,何時から何時までというふうに研究室にいる時間を縛られます.
自主性に任せていては,研究が進みませんからね.
「実験をやってみたい」とか「就職でエントリーシートにかけるから」とか軽い気持ちで入ると確実に「研究面白くない」となります.
いろいろとやらされるだけですから.
そうやって受け身で研究をしてしまうと全然面白くない単調な作業の繰り返しです.
--------------------------------------------
そうではなくて,どうしてこの実験をやるのか,この研究は何故大事か考える
と少しは面白くなると思います.
いきなり先生に聞くのではなくて,出来れば自分で研究室の過去の関連論文を調べたりするのがよいと思います.
それが大変なら聞かないまでも,
そういった文献を先生や先輩に紹介してもらうのも良いと思います.
ちょっと実験やらされて,面白くないという人を見ると悲しくなります.
この前の記事ではないですけど,
この世の中でちょっとやって面白いものなんてcheapですよ
うちの研究室にはコアタイムは存在せず,
完全に自由でテーマについては何も言われません.
月1での進捗報告以外では,
学生からアクションを起こさない限りアドバイスは貰えません.
それが出来るのは,前述した研究費が学部生の失敗を許容できるだけ
潤沢にあるからだと思います.
そういった研究室に入るのも良いと思います.
ただし,能動的に行動しないと何も進みませんが笑
また,指導教員と性格が合う方が良いと思います.
あれこれ言われた時に,この人の指示なら聞こうと思えるかで,
全然仕事に対する姿勢が変わると思います.
あと先輩の意見は,自分みたいに研究を楽しんでいる人とそうでない人で
意見が変わるのも注意してほしいですね.
勇気を出して,先輩に話しかける事をおすすめします.
オープンラボに関係ない時でも廊下で話しかけられたりすると,
自分としては嬉しいです.
みなさんが研究を楽しめることを願っています.