某博士課程のblog 2

私立6年制薬学部卒,博士課程進学者のblogです.記事の前にカテゴリ中のprofile(随時更新)をご覧いただきたいと思います.

当たり前だけど実際に見て,聴いて,感じた方がいい理由/進化生物学の本を読んで

earphones

「つながり」の進化生物学という本を読んでいて,

興味深い発見をしたので今日はそれを紹介する.

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人間の安心感には超音波の存在がどうやら大事らしい.

虫やネズミは超音波でコミュニケーションしていて,

これらの動物が常に鳴いているということは,

環境が安全であることを示す指標になる.

我々人間は,動物たちが超音波で鳴いている世界で進化してきたから,

超音波が安全の信号になっているかもしれない.

耳で聞こえなくても,体の何かしらの受信機で

超音波をキャッチしている可能性がある.

 

そして,CDは44.1kHzで音をサンプルしているが,

原理的に再生できる音の高さはその半分の22kHz.

人間は22kHz以下ではイライラが増すという研究もあるらしい.

 

楽器は耳に聞こえる音だけではなく,その整数倍の音をたくさん出している.

50kHzまでの音が出るらしい.

コンクリートの中でも心の安定をもたらしているのは,超音波のおかげかもしれない.

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実際に聴くのと, CDで聴くのとでは,このような違いがあるのだ.

曖昧になっていた認識がfixされた.

つまり,CDとは現実の数多ある音の一部を取り出し,

人間に聞こえるようにしたものにすぎないということ.

これはあらゆる感覚の伝達についてもいえる.

例えば視覚,

映像も一部を取り出したにすぎない.(個人の色彩感覚の違いもとらえられない)

触覚もそうだ.

以前,素晴らしい技術として紹介した3Dプリンタによる臓器模型も

模型の硬度や変形性というパラメータを数多ある中から取り出している.

さらに未だ伝達が実現していない嗅覚についても同様だ.

コンピュータは「匂い」を伝えられないと良く言うが,

それが現実になったとしても,本物とは異質であることには注意が必要だろう.

逆に考えれば,CDの場合,超音波も発してやれば何か変わるかもしれない.

 

それにしても人に伝えるというのは難しい.

まだまだ百聞は一見にしかず.のようです.

すべてが現実のように伝えられたら,こんな言葉もなくなってしまうのかな

とか考えながら・・・

 

 

まだ途中ですが,参考までにあげておきます.

 

「つながり」の進化生物学

「つながり」の進化生物学