某博士課程のblog 2

私立6年制薬学部卒,博士課程進学者のblogです.記事の前にカテゴリ中のprofile(随時更新)をご覧いただきたいと思います.

6年制薬学部の長期実務実習について

Doctor Damon

後輩の実務実習のポスター発表でした.

お世話になった病院の先生も参加されておりましたので,
挨拶がてら最近の実習の状況についてお話を伺いました.
その中で紹介したい考え方に出会いましたので,書きたいと思います.
 
それは先生のこの言葉に表れています.
 
「我々は学生が自由に実習できる場を提供するだけなんでな.」
 
これはうちの教授が言っていた研究の王道
「学生に自由にやらせないと優れた研究者は育たない」と全く同じなのです.
 
後者の恩恵を受けており,そのメリットを常々感じている自分にとっては
実務実習も同じ考えで通用する
というところに感動を覚えました(大げさかもしれませんが)
 
そう考えると,自分も研究のように実習に臨めていなかったと
少し後ろめたい気持ちになります.
研究のように打ち込めていなかったなと(実習終わってから実験やっていたので,2つに打ち込むのは困難でした)
 
やはり主体性が大事です.
ただ,大学で講義を受けてテストがある以上,勉強に受け身になってしまう.
そういった勉強を小学生から大学4年まで行ってきた以上,
急に自由にやれといわれても戸惑うのが普通かもしれません.
 
にもマインドチェンジが必要だということを書きましたが,
大事なのは自分は何がやりたいのか.ということでしょう.
自分の場合は,これを考える上で,研究がよいレールになってくれたように思います.
 
 
またこんな話もされておりました.
「大学と我々の考え方にズレがあるような気がする」と
 
これについて考えるところを述べたいと思います.
うちの教授は「自由にやれ」ということを日頃から強調されていたように思います.
大学の実習でこのような言葉はあまり聞かない.
どちらかというと「実習先に迷惑かけるなよ」の方が強い.
これは,迷惑をかけると実習受け入れ拒否という自体になりかねないから,
多少仕方がないのかもしれませんが,
それでももう少しのびのびやらせた方が良いように思います.
もちろんそういったことを許容できる実習先ばかりではないので,
場は選んだ方が良いのかもしれませんが.
 
新5回生のみなさんは実習で何か人を驚かすような成果を挙げる事を目標にすると良いかもしれません.
その際,指導薬剤師の先生に,嫌な顔をされてそっぽを向かれるかもしれません.
その場合まずはその顔をこっちに向かせるにはどうすればいいか.考えればいい.
顔を向けるところから一歩一歩積み上げていく.
大きな目標が無理なら,小さいところから切り崩す.
研究も同じように思います.
 
この考え方が実習システムに携わっている方々,新5回生のお役に立てれば幸いです.